その言葉を聞いて亜子は呆れた
ようにため息をついた
 
「はぁ…。まぁ佐々木先輩は終わったことだし、いいとして要。
エスパーにキスされて嫌だった?」
 
確かに驚いたけど…頭を撫でられた時も、おデコにキスされた時もドキドキばっかりで1ミリも…
 
「嫌だなんて思わなかった…」
 
「なら、今度エスパーに会ったら
謝るのね。エスパーだって傷付いてるかもよ?」
 
…そうだよね、急に逃げられたら
少しは傷付いてるかも…
 
「よう」
 
そう、言って爽やかに現れた恵介
 
「あぁ、体育、恵介のクラスと
合同だっけ」
 
「…ケンカ売ってんのか?今井。
今さらそんなこと言うなんざ、
もうボケてきたか」
 
「何だってーっ」
 
「…………」
 
「…………」
 
「いつもならここで要が止めるのに…、何かあったんか?」
 
「ぷぷっ、そーとー重症だね。
恵介、あんた、いつまでいる気?
女子と一緒に走るの?」
 
二人がケンカしてるのも
気付かなかった様子のあたし…