「や…。悪いけど…」
「先輩が誰を好きか知ってます…」
は?誰にも言ったつもりないのに
「ずっと先輩を見てたんです。だからその視線が誰に向いてたか、わかるんです。…何て初めて会った人に言われてちょっと気持ち悪いですよね」
大島はそう言って笑った…
その仕草が要に少し似ていた
…一方通行の恋をしているこいつが俺とダブって見えたからつい
「受験終わるまで…返事待って」
そして二人でいる所を誰かに見られ付き合ってるという噂があっと言う間に学校中に広まった
要は嬉しそうに
「千花ちゃんがどんな子か見てみたい」
何て言い出す
勘弁しろよ…好きな女に勘違いされて会ってみたいだなんて…
結構辛い
俺は大島と要を会わすことなく受験は終わり
掲示板には合格した俺達の受験番号が…
大島への返事も延ばし延ばしにして悪い事をした…
だからかもしれない
鈍器で殴られたかのような衝撃を受けた…