「…お待たせしました。バナナパフェです」
「美味しそぉ~、亜子見て」
すっごく美味しそうなバナナパフェに大興奮なあたしをよそに亜子は店員さんを見て…
「あら、いい男」
「あ、亜子…。本人に聞こえてるよ…」
亜子の袖を引っ張りながら店員さんに謝ろうと顔をあげて驚いた…
「…エスパーさん?…何でここに?」
「…バイト。そっちこそ…何で」
「あたしはケーキを…「エスパーっ?」
あたしの声を遮って亜子が大声をあげた
「ちょっと、要っ。エスパーが
こんなイケメンだなんて聞いてないよ」
亜子はあたしに小声で言う
「芸能人みたいだよって言ったじゃん」
それに応えるあたし
「うぉっほん、あたし要の友達の今井亜子です」
笑顔の亜子に対してエスパーは無言で亜子を見ている
そして何事もなかったように
「それ、…美味いから残さず食べろよ」
エスパーは笑顔であたしにそう言った
…笑ってる
エスパーにつられてあたしも笑みがこぼれた