「え?」
「…水沢、お前が羨ましいよ」
「俺の何が羨ましいんだよ。
嫌味にしか聞こえないけど」
「俺はあと半年もしないうちに
卒業だ。けど、お前はまだ2年も一緒にいれるだろ…」
そう言いながら俺を見る先輩の目は
本当に羨ましがるようで…
トラックに出て、走ってくる篠原先輩と間宮を見ながら呟いた
「できればあと2年遅く産まれたかった…」
わかった
今日リレーに急遽出たのは…
「アツっ」
「水沢くんっ」
俺と先輩は同時にバトンをもらう
「頑張って、水沢くん」
その声を聞いた瞬間、先輩の脚が速くなった
速いっ
追いつけないのか?