「おはよー、要〈カナメ〉。ギリギリだよ」
 
「亜子、おはよ」
 
「あれ、目赤くない?
何かあった?」
 
「あはは、やっぱりバレた?
実はね、昨日フラれたの」
 
「…嘘でしょ?
そんなことがあって何で
今笑ってられるの」
 
「でも昨日泣いたよ」
 
「要、泣いていいのは
昨日だけじゃないんだよ。
要が泣きたい時そばにいるから」
 
 
亜子は、いつも優しい
 
 
彼女の言葉を聞いて鼻がツンと
痛くなってきた
 
ヤバイ、教室で泣くわけには…
 
 
「ありがとう、亜子。
HR始まる前にトイレ
行って来るね」
 
 
屋上まで耐えろ、あたし