あたしはすぐ水沢くんに謝りに行った
 
そこにはすでに走り終えた亜子と伊原くんもいる
 
「ご、ごめんね。あたしのせいで…」
 
深々と頭を下げた
 
けど、返って来た返事は意外なもので…
 
「今日の目標は予選突破だから。2着でのゴールでも問題ないよ」
 
そう、リレーは各レース
2位までが決勝にいける
 
「………」
 
「まぁ、篠原先輩がいたことに気付かないのはどうかと思ったけどよく頑張ったんじゃない?」
 
水沢くんはあたしの頭をポンと
叩きながら笑った
 
「そうだよ、要。予選突破したんだから落ち込まない!!そ、れ、に、水沢カッコよかったしー」
 
亜子がはしゃぎながら言うと
伊原くんも便乗して
 
「『何も考えるな。俺に全部任せろっ』ってカッコよすぎだろー。これでまた女子のファンが増えるな」
 
腕を組みながら感心
するように言った