しかも、よく見ると伊原くんと
3ー7の走者が横一線一位争いで来ている
 
走り出さなきゃ
 
そう思ったのに脚が動かない
 
動かない脚を見ると篠原先輩が
あたしの脚を踏んでいる
 
「うふ、お先」
 
そう言いながら篠原先輩は走り出した
 
あたしも走らなきゃ
 
呆気に取られていたせいで遅れを取ってのスタート
 
「頼むぞ、間宮」
 
「はいっ」
 
伊原くんからバトンを受け取るも前を見るとカナリの差
 
あの人速いっ
どうしよう、あたしのせいで…
 
 
 
篠原先輩はアンカーへバトンを渡してあたしを見ながらニヤニヤしている
 
その時、、、
 
「間宮っ、何も考えるな。俺に全部任せろっ」
 
水沢くんの大きな声が聞こえた
 
そうだ、落ち込んでる場合じゃない
 
一生懸命腕を振ってバトンを渡した
 
あれだけあった差がみるみる
縮まっていく
 
 
けど、あと少しという所で
3年生はゴール
 
そのすぐ後に水沢くんもゴールした