「時間あるし順番に見て行こっか」
 
「そうだね」
 
あたし達は1年の教室から
順番に周る事にした
 
そして3年の階に着いた時、驚いたのが階段まで伸びる長蛇の列
 
「…何、この人」
 
「わかんない。ほとんど女の子だ」
 
しかも、すれ違う人達みんな同じ事を口にしている
 
『カッコ良かったね』
 
『すっごい美味しかった』
 
その二つを聞いてピンときた
 
…3ー7だ
 
「ねぇ、もしかして…」
 
亜子も気付いたみたい
 
「…うん。多分そうだね」
 
7組に近づくにつれ人集りがすごいことになっている
 
「…中入る?」
 
亜子が遠慮がちに聞く
 
あたしは首を横に振った
 
「行ってもしょうがないよ。それにこの人集りじゃ近づけないでしょ」
 
一瞬、間があいて彼女は笑いながら「そうだね」と答えた