ハッと目が合った
 
…見てた何てバレたら
また何言われるか
 
咄嗟に舌を出してべ~っと
やってしまった
 
それを見た水沢くんの額に青筋が…
そして引きつる口元
 
マズイっ、、、逆に怒らせちゃった
 
「やっと終わったよー、ビラを配り」
 
そう言いながら亜子が戻ってきた
 
天の助け!!
 
「神様、亜子様ー」
 
慌てて亜子に駆け寄ろうとしたけど体が動かない
 
誰かに肩をガッチリ掴まれてる
 
「ま~み~や~さ~ん」
 
恐る恐る後ろを振り返ると
 
「ぎゃっ、鬼っ」
 
鬼の形相で立っている水沢くん
 
「誰が鬼だ、誰がっ」
 
「あんたら何やってんの?」
 
「亜子ー」
 
亜子に泣きついた
 
「ったく、忙しいんだから
さっさと回って手伝ってよ。ほら、いつまでもそこにいると客が座れないでしょ」