「お揃いくらいダメなの?」
「………。
番号に先輩の誕生日が入ってて…。使ってると思い出しちゃうでしょ?もう、関わらないって決めた以上は使えない」
「後先考えず、そんな事するからだよ」
「…それはごもっともデス。でも、あの時はこんな事になるなんて思わなかったから…」
…そうだよ
誰が予想できた?
「いーい、間宮さん?」
「はい」
あたしの顔を覗き込みながら水沢くんは悪魔のような事を言った
「男なんてね、所詮いくらでも嘘が言えるんだよ。男もバカな生き物だけど、それをホイホイ信じる女も大概バカだね」
「ちょっと、あんた傷心の要に向かって何て事言ってんのよっ」
亜子があたしの肩を掴んで水沢くんから遠ざけようとする
「本当の事言っただけだよ」