あたしは首を縦に振って頷いた
 
「亜子は知ってるでしょ。あたしが昔、お母さんと恵介に拒絶された事。恋愛をして泣くのは自分だけじゃないってわかってる。けどね、敦郎先輩との事はどうしても重なるの…。期待して喜んで、拒絶されて…。でも好きだから追いかけて、また拒絶される。
 
…ちょっと疲れたんだ」
 
「要…。頑張ったね。うん、
よく頑張ったよ」
 
亜子はあたしの肩を叩きながら
泣きたいのを堪えていた
 
あたしが泣かなかったから亜子も
我慢したんだね…
 
「今日はさ、パーっとカラオケでも行こうよ」
 
「カラオケ?いいね、俺もいい?」
 
ひょっこり現れたのは水沢くん
 
…タイミング良すぎ
ひょっとして聴いてたな…?