「ちょっと聞いたよ。どうなってんの、あんた達」
あたしの腕を引っ張りながら席に着こうとする亜子を横目に水沢くんを見ると手を振って「またね」と笑っている
「そもそも何で水沢と一緒に来てるの?昨日、山下先輩に会いに行ったんじゃないの?」
「亜子、少し落ち着いてっ」
少しだけ大きな声で言う
でないと、聞いてくれなさそうだから
「ごめん、要」
「ううん、あのね実は…」
昨日の敦郎先輩の家での事、桜井先輩から聞いた事、あたしの気持ち
全部を話した
亜子は途中、泣いたり怒ったりしながら聞いてくれた
「要、何回も聞いてるかもしれないけどそれでいいの?」