「間宮、昨日は大丈夫だった?」
 
昇降口で声をかけてきたのは
桜井先輩
 
「おはようございます。昨日は
すみませんでした。頭が混乱しちゃって…」
 
逃げるように帰って行ったから
心配させちゃったかな…
 
「俺にできる事があれば何でも
協力するから」
 
そう言いながら桜井先輩は
あたしの頭に手を乗せて少し切なそうに笑う
 
けどすぐに、その手はあたしじゃない誰かに振り払われた
 
「アツ…。おはよ」
 
…敦郎先輩
 
「………」
 
「………」
 
「…俺ら3人しかいないんだから話してもいいんじゃない?」
 
状況を見兼ねて桜井先輩が間に入る
 
それを聞いてか敦郎先輩が
口を開いた
 
「…要、昨日は…
 
けど、あたしは聞きたくなくて
その場から逃げ出した