「…あたし、ひとりぼっちになっちゃう…」
 
「何言ってんだよ、そんなはず
ないだろ」
 
俺の顔は引きつっていた
かもしれない
 
 
…あの時、妙な胸騒ぎがすると
思ったらコレだったのか…
 
 
「でもアツ、あたしと別れようとしてたよね」
 
冷たい目で俺を見る胡桃
 
この事故は偶然なのか、それとも誰かの策略なのか…
 
 
 
「…考えすぎだ」
 
 
 
俺は彼女を突き放せなかった
 
 
「本当?それじゃあ、これからもそばにいてくれるの?」
 
「…あぁ」
 
「ありがとう、アツ。もう二度と浮気なんてしないから」
 
ニコニコと心から嬉しそうに笑う彼女を背に俺は病室を後にした