「朝、教室に入るなりお前の事を聞かされたんだよ。胡桃が井上とヤったって」
 
一瞬にして胡桃の顔が
青ざめてくのがわかった
 
「そ、そんなのただの噂でしょ?
誰が流したか知らないけど、あたしにはアツがいるんだよ。浮気なんてするはずないよ」
 
「…本当にか?」
 
素直に言うわけないよな…
 
「本当だよ。信じて?」
 
「…わかったよ」
 
「良かったぁ」
 
俺が本当に信じたと思ったのか
喜んで抱きつく
 
「悪かったな。
じゃあ教室戻ろうか」
 
「あ、アツ一人で戻って?あたしはあんな噂が流れて戻りにくいからもう少しココにいる」
 
「なら俺も…
 
「いいの、いいの。一人で平気」
 
………
 
「じゃあ、俺戻るな。何かあったら呼べよ?」
 
「うん、ありがとう」
 
 
俺はその場を後にして
教室に戻った…フリをした