それから俺達は2年に進級した
 
「アツー、また同じクラスだ。
よろしくね」
 
そう言って隣に来たのは海里
 
「胡桃はまた井上と同じクラス
みたいだよ」
 
「…何で俺がまだ知らない事を
お前が知ってるんだよ」
 
「アツは胡桃にあまり興味が
ないみたいだから俺が教えて
あげてるんでしょ」
 
「興味がないわけないだろ。
彼女だぞ」
 
「それでもアツより俺のが
顔広いからね。いろんな情報が
入ってくるの。実際どうなの?
胡桃とは」
 
「気になるなら直接、
胡桃と話せば?」
 
「…遠慮しとくよ」
 
海里はいつもこうだ
いろんな女の子に愛想振りまいてるくせに胡桃には絶対話しかけない
 
理由を聞いても「あの子は苦手」しか言わないし