「わぁ、キレイな部屋だね」
 
「テキトーに座ってて。飲み物
持ってくる」
 
「あ、待って」
 
胡桃は俺の腕を掴んで言った
 
「…胡桃?」
 
 
 
「あたしね、先輩達に言われたの。アツとベタベタするなって、目障りだって…」
 
だから元気無かったのか…
 
「何ですぐ言わないんだよ。誰に言われた?」
 
俯く彼女の顔を覗き込んで聞いても首を横に振るだけ
 
俺は抱きしめながら謝った
 
「…ごめん。嫌な思いさせて」
 
すると胡桃は顔を上げてそのまま近づいて来る
 
 
チュッ
 
「…ねぇ、アツあたし達付き合ってるんだよね?」
 
 
…え?
 
俺は一瞬困った顔をしたかもしれない
 
それを読み取ったのか…
 
「あたしはアツの事好きだよ。
アツは違うの?」