「これだけ頼めば食べたい物の
一つくらいあるでしょ。俺の奢りだから気にしないで。あとねぇ…」
「待ってください、明太クリームスパのみでいいです」
天然なのか気を使ってくれてるのか…
メニュー越しにあたしを見ながら
「そう」と少し残念そうな表情をした
ドリンクを取りに行って戻ると
桜井先輩は真面目な顔をして
「…で、さっきの話だけど。暇つぶしってどういう事?」
あぁ、そっか…
あたし敦郎先輩に暇つぶしって
言われたっけ
衝撃すぎて頭の片隅に追いやってたわ…
「さっき敦郎先輩に聞きに行ったんです。夏祭りの日何でこれで終わりだなんて言ったのか…。そしたら篠原先輩が来るまでの暇つぶしだったって」
何か考えた後で笑いながら
「不器用だなぁ、アツは。あれだけのイケメンで何でもできるのに間宮の事は点でダメって感じだね。何かちょっといい気味かも」