胡桃は顔を赤くして
「アツ、あたしにそんな口聞いていいの?」
「…とにかく今日は帰れって
言ってるだろ」
俺の気迫に負けたのか荷物を
持って部屋を出て行った
ドアの近くにポツンと佇む要
…会いたかった
俺は要のそばまで近付いた
「…何しに来たわけ?」
こんな事が言いたいんじゃない
本当は思いっきり抱き締めたい
「あの、借りてた浴衣を…返しに来たのと…これ、…敦郎先輩へのプレゼントです」
少しだけ怯えたように話す彼女
俺に
怯えてる…?
「…プレゼント?」
「少し、早いですけど…誕生日
プレゼント…です。当日は…篠原先輩と過ごすと思ったんで…」
『…篠原先輩と過ごすと…』
確かにそう言わせるような事をした
だけど、要に言われると無性に
腹が立った