「…確かにやりすぎた。けど、
あれでわかったでしょ?山下先輩はまだ間宮さんが好きだよ。じゃなきゃ疑って付き合ってるの?なんて聞いたりしないし、委員会の時も俺が間宮さんに触れてるのが気に入らなくて中断させたんだよ。本気で取り返しにくるんじゃない?」
 
…水沢くんの言う事も納得できる
けど…
 
「そうだとしても、取り返しにくるなんて事ないよ…」
 
「どうして?嬉しくないの?」
 
もし、そうなら嬉しくない
はずがない
…あたしは今でも先輩が大好きなんだから
 
「…あたし達はもう終わってるの。あの時、はっきりさよならを言われた。先輩はあたしじゃなくて篠原先輩を選んだの。それに篠原先輩言ってた。あたし達は中学から付き合ってるって」
 
 
言い表せない感情が込み上げてきて涙か溢れる
 
水沢くんはあたしを抱き寄せて呟いた
 
「…ごめん、泣かせるつもりはなかった」