「アホか。俺はお前の家族なんだろ。ならこれからもお前を守っていくよ。
…家族としてな」
 
恵介はあたしの頭を撫でて
そう言ってくれた
 
「何か喋ってたら喉渇いちゃった。
下でお茶飲んでくるね」
 
恵介に申し訳なくてあたしは
部屋を出た
 
 
 
「…あんたにしてはよく言ったんじゃない?」
 
「げっ、今井。起きてたのかよ」
 
「げっとは何よ。あんたのデカい声で起こされたの」
 
「…悪かったよ」
 
「あの子を見守っててあげよ。
あたし達にはそれくらいしかできない。あたしが山下先輩を殴ったって、好きな気持ちは消えないんだから…」
 
 
 
 
「…お前、アイツ殴ったんか?
すげーな」
 
「ちょっと人がしんみり話してるって言うのにそこ?」
 
「亜子、起きたの?」
 
「要、こんな奴フって当然」
 
「コラっ、何だと?」
 
 
亜子が起きててくれて少しだけ
ホッとした