今日はどれを読もうかな~
あ、料理の本にしよう
美味しそうなものがあったら、
おばちゃんに教えてあげよ
「…あの」
あ、これ美味しそう
いや、こっちのほうが…
「…おいっ」
しまった…
つい夢中になっちゃった
「すみません、いらっ…」
目の前にいたのは屋上の幽霊で
「…これの、新刊出てる?」
そう言って差し出されたのは料理本…
そして、あたしが今まさに読んでいた本が新刊
「あ、これです」
自分が読んでいたのを慌てて渡すと
「…そんなクチャクチャなやつ
いらない…。けど、新しいの取りに行くの面倒いからそれでいい」
「ご、ごめんなさい。新しいの持ってきますよ」
「…それでいい」