「寝るか」
「「…うん」」
しばらくして、あたしはやっぱり寝れなくて身体を起こした
『本当のとこなんて本人に
聞かなきゃわかんねーんだし…』
恵介の言う通りだ
敦郎先輩に聞かなきゃわからない
けど、聞いたところで教えてくれるか…
「寝れねーの?」
布団で寝ている恵介も身体を
起こした
「あ、ううん。考え事してて」
「俺が言ってもどうにもなるもんでもないけど、あんま思い詰めるな。要には俺達がいる」
「ありがとう。さっき泣いたのは二人がいてくれて良かったって思えたからなんだ…。一人だったらきっと耐えられなかった」
「…要。俺との事もう一回考えてくんね?」
「…恵介?」
「アイツの事忘れるために俺を
利用してくれて構わない」
「そんな利用だなんて何言ってるの」