始業式の朝、あたしの心とは裏腹に外はいい天気
 
久しぶりに自分の姿を見ると
寝不足に泣き腫らした目、食事もまともに取ってないからか酷い顔をしている
 
…ははっ、酷い顔
 
目を逸らして見るとハンガーに
掛けっぱなしの浴衣
 
クリーニングに出して返しに
行かなきゃ…
 
 
気は進まないけど、とりあえず
制服に着替えて家を出た
 
 
 
何で先輩があんな事を言ったのか聞かなきゃいけないのに、正直今は何も考えられない
 
 
 
「やっほー、要。遅れたけど
ハッピーバースデー。これ、プレゼン…ト。ちょっと、何その顔」
 
机に肘をついて俯いてたあたしの顔を見た亜子が驚くのも無理はない
 
「…酷いでしょ」
 
「教室出よう」