「…で、その幽霊の正体は?」
 
「………。」
 
「恵介、ダメだよ。それ聞いちゃ」
 
「とっ、とりあえず幽霊じゃなくて生身の人間だったってこと。
もう行こう、亜子」
 
 
次、会ったら名前をまず聞かなきゃだよね…
 
 
 
そして、お昼休みになり亜子とパンを買いに購買へ向かう途中、
中庭に女子の大群を見つけた
 
『きゃー。かっこいい』
 
『ケータイ番号教えて』
 
『写メ撮らせて~』
 
あたし達はその大群を横目で見ながら
 
「ねぇ、あの大群何?」
 
「かぁー、あんたは佐々木先輩に夢中だったから何にも知らないんだね」
 
 呆れた顔で言う亜子