バタンッ
「…屋上にもいないか。要、他に山下先輩がいそうな場所知らないの?」
「…うん。前に屋上は一人に
なれる場所って言ってたから他にはいないと思う」
「となると、桜井先輩の言う通りお家のお手伝いで学校来てないのかもね。どうする?山下先輩の家行く?」
あたしは首を横に振った
「あたしね、変なんだ。本当の事を知りたいって思うのに今、先輩に会わなくてよかったって思ってる」
「…要。
あんたがそう言うなら今日はここまでにしよ」
「…ありがと、亜子。
知るのが怖いの。何だか、今の
関係が終わっちゃいそうで…」
「考えすぎだよ、要は。
そんな風に考えるのは先輩の話を聞いてからでもいいんじゃない?」
「…そうだね」