「よぉ」
 
玄関を出るとそこには恵介がいた
 
「恵介、おはよ。朝からどうしたの?」
 
「…別に。それよりその顔
昨日寝てねーだろ。アイつに
聞いたんか?」
 
恵介もしかして心配して?
 
「あ、うん。人違いだって言われた…」
 
「…マジかよ。
 
 
俺相手に愛想笑いなんか
しなくていーって」
 
「ごめん…」
 
「ちょっと俺行くとこあるから
先行けよ」
 
「え…どこ行くの?」
 
聞こえなかったのか恵介は走って
どこかへ行ってしまった
 
 
教室に着くまでの間、敦郎先輩を見かけないかと探したけど会うことはなかった
 
「おはよー、要」
 
「亜子、おはよ」
 
「どーしたの、酷い顔だよ」
 
「…それがね」