「ま、そこが要のいい所
なんだけど」
恵介はあたしの頭をポンポンしながら言うと急に顔を強張らせて
「こんな所で喋ってないで
さっさと帰ろうぜ」
あたしの体をクルリと反転させて背中を押す
「ちょっと、まだアイス
買ってないよ」
「アイスなんて食わなくても
死なねーよ」
すごい慌てぶり…
「何か怪しい…。わかった、
千花ちゃんがいるんだ」
あたしは隙をついて振り返ると
道の向こうに敦郎先輩がいた
「あつ…」
声をかけようとした時
先輩の元に一人の女の人が…
その人は先輩と腕を組み
嬉しそうに笑っている
「…え?」
ソノヒトハ ダレ?
そしてそのまま二人で
歩いて行った…