「ちょっと待って。いくらおばちゃんが心配してるからって恵介にそこまでしてもらう理由ないよ」
隣にいた恵介はあたしの正面に
向き直って
「理由?俺がそうしたいから」
「そう言われても…」
「俺がお前を迎えに行く理由、
まだ必要か?母さんが心配してるのは嘘だよ。本当は俺が心配で
たまんねーの」
少しだけ声を荒げる恵介
あたしがまだ首を縦に振らないでいるとため息混じりに
「いい加減気付けよ。
…俺はなぁ、お前が好きなんだよ」
「…え?」
今…恵介何て?
「ちっせー頃からずっと要が
好きだった」
「ちょっ…、頭がついてかない。
ずっとって千花ちゃんは?
付き合ってるのに何言ってんの」