敦郎先輩は少し離れ自分のおデコとあたしのおデコをくっ付けて
 
「要…笑って。そんな顔されると
どうしていいかわからなくなる」
 
前に恵介が言ってた意味が
わかった…
 
『あいつとは会わない方がいい』
 
敦郎先輩と一緒にいると
今みたいな事が起こるって
恵介はわかってたんだね
 
でも、今さら離れるなんて嫌だ…
 
すごく好きなんだもん
 
こんな事でいちいち
めげてられない
 
それにはもっと強くならなきゃ…
 
あたしは先輩の目をまっすぐ見て
 
 
 
「…先輩、ギュッてして下さい」
 
恥ずかしさなんて忘れてた
 
今は先輩に抱きしめてもらえる事で強くなれる気がしたから…
 
「お安い御用…」
 
先輩は優しく笑ってギュッと抱きしめてくれた