「俺、上がって休むわ」
 
「あたしもちょっと休憩」
 
俺の後を追うように亜子ちゃんも海から上がった
 
二人でジュースを飲みながら海にいる三人を見ていると亜子ちゃんから質問が
 
「桜井先輩って彼女いないんですか?」
 
また急な話だな
 
「うん、いないよー。何?
亜子ちゃん付き合ってくれるの?」
 
「バカ言わないで下さい。あたしには彼氏がいるって言いましたよね。聞いてなかったんですか」
 
かわいい顔してはっきり言うな、この子
 
「聞いてたよ。でも亜子ちゃんなら喜んで付き合うよ」
 
「あたしのこと好きじゃないのにですか?」
 
「何の話?」
 
「先輩は好きじゃない子とでも付き合えるって聞いたことあります。付き合っても誰にも本気にならないことも」
 
「どこからの情報?」
 
「あたしの彼氏、年上なんで」
 
「彼氏情報か…。まぁ、あながち間違いではないね」