数学の授業が終わって、足早に
向かうは敦郎先輩がいる屋上
 
ガチャッ
 
「敦郎先輩っ」
 
「………」
 
「あれ?」
 
あたりをよく見るとスラッと伸びた足が横たわって見える
 
開いた本を顔に乗せたままピクリとも動かない先輩
 
…寝てる?
 
あたしは先輩の隣に座って顔の上の本をそっと取った
 
スースーと規則正しい寝息をたてている顔を見ると
 
笑った顔も可愛いけど
寝顔も可愛い
 
 
「…せんぱい」
 
好き…
 
その時、急に腕を引っ張られ先輩に腕枕される形で寝転がった