その時、持っていたケータイが
鳴った
多分、亜子だ
遅いから電話してきたに違いない
けど…こんな状況じゃ出れないよ
しばらくは続いた着信はプツリと切れた
すると先輩達はニヤニヤしながら
「あたし達、まだ山下先輩のケータイ知らないんだよね。あんたなら知ってる?ケータイ貸してよ」
やだっ
あたしのケータイを取り上げて
敦郎先輩の番号を探してる
「…あった。登録しなきゃ」
あたしは体を抑えられてて取り返す事もできない
「これ、もう用無しだから捨ててあげる」
「やめてっ」
あたしの抵抗も虚しくケータイは宙を舞って窓から捨てれた