「あのさ、いつからアツは甘い
キャラになったわけ?」
 
「…うるせー」
 
「山下先輩はいつもそーゆー
感じなんですか?」
 
「いや、いつもは皆が知っての
通り無愛想で、無口な奴よ。
てゆーか、コイツ今まで彼女いたことないし……。
いや、待てよ、一人だけいたよーな…。確か名前は…胡桃…」
 
 
「…え?」
 
あたしの不安気な表情に気付いたのか素早く
 
「海里っ、どーでもいいこと話してんなよ」
 
「あぁ、ごめん。間宮、今アツが大事なのは間宮だから気にしないで」
 
「ほら要。お昼食べに行こ?
それじゃあ、先輩」
 
きっと今のあたしは酷く落ち込んだ顔してる…
 
あたしは亜子とその場を後にした
 
だからもちろん桜井先輩の独り言は聞こえなかった…
 
 
 
 
「…そもそも胡桃といつ終わったんだ?」