す、すごい……
ホントに2時間で掃除終わった……。
ピカピカの部屋を見て、我ながら感心してしまった。
でもでも!
ゆっくりしてる暇はないのです!
バイトー!!
私は掃除機と布巾を持って、奏の部屋を出ようとした。
「っ痛っ……」
え?
まさかドアにぶつかった?
ドアすら開け忘れるほど私ってまぬけだったのか……。
自分のバカさに悲しくなりながら見上げると、そこにはドアではなく、奏がいた。
「奏!」
「お前、まさかもう掃除終わったの?」
「う、うん!
今から……と、友達と遊びに行く約束してるから。行ってくるね。」
「友達?」
「うん!奈央と優花!」
「あっそ。」
奏は関心なさそうに私の横を素通りし、
ソファーの上に気持ち良さそうに座った。