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授業はあっという間に終わり、

私は早歩きで保育園へ向かった。



授業は相変わらず着いていくのに必死だけど、

今日は奈央と優花と一緒に昼ごはん食べれたし!



ちょっとずつ気持ちも明るくなってる、ってことだよね!




「さくら~」


「おねーちゃん!」




さくらは私の声が聞こえた途端、

走り寄ってきて、私に抱きついた。



「おねーちゃん!今日ね、ピアノで『えりーぜのために』が弾けたんだよ!」



「そうなの!?すごいじゃん。」



「えへへ……」



か、可愛いっ!!

私の腰に手を回して嬉しそうに笑うさくら。



奏は分かってない!

こんな近くで、こんな可愛い笑顔向けられたら溺愛もするよ!




さくらをぎゅーっと抱きしめて、

手をつないで家に帰った。