「奏、起きてるよね。」
あれ……いない。
「奏?」
部屋の中に入り、さっき奏がいたソファーを覗くと、
案の定、奏が二度寝していた。
「奏ってば!」
奏を揺さぶると、不機嫌そうに目を開けた。
あ……そっか。
私がベッド占領してたからソファーで……
あんまり眠れなかったのかな。
「奏、ごめん。
私がベッド取っちゃったせいであんまり眠れなかったよね。」
「別に。」
奏は目をこすりながら上半身を起こした。
「あ、朝ごはん持ってくる!待ってて。」
私はキッチンへダッシュで向かった。
うぅ~、奏ごめん!
七尾家の長男をソファーなんかで眠らせてしまった!!