私と莉緒は今までの事が嘘のように仲が良くなった。
クラスの人も驚いている。そりゃあそうか。
あんなに喧嘩していた私達が 親友と言えるほどに仲が良くなるなんてね。
悲しい事があっても莉緒は話を聞いてくれる。

「でね?その人が煩くて…」

ほら、今だって愚痴を聞いてくれている。うん…うん…と頷きながら。
すると拓が私達の元にやってきて…

「あのさ、今…話したい事があるんだ。良いか?」

少し頬が赤い拓…その顔を見て私は、何の話だか理解した。
その時、私の悪戯心が目覚めた。

「え~?私、秋斗とラブラブなんだけど…♡」

何でそんな事を言ったのか、悪戯だと言うこと。莉緒は理解しているような顔。
まあ。分かるよね~。すると、拓は私の机を勢いよくバンッ!と叩きつけ

「な、なんだと!?秋斗と!?」

その後、拓は秋斗を睨みつける。秋斗は状況を把握していないのかオドオドしている。
そんな秋斗を見て、莉緒は笑いをこらえている。このままじゃ秋斗が可哀想か。

「嘘だよ~ん!つい悪戯したくなってね!」

その事を聞いた拓は一瞬驚いて、その後は頬を膨らませる。
…可愛い。そう思ってしまった。

「ほら!さっさと屋上来いよ!」

騙されたのが恥ずかしかったのか、私に強気に言う。
また悪戯したいのだが。これ以上、悪戯したら…機嫌直しが面倒だ。

「はーい。」

黙って屋上に着いて行く。すると、屋上についた瞬間
…抱きしめられた。
いきなりすぎて恥ずかしくなった。

「俺たち…復讐の為の恋人じゃなくて…本物の…恋人になりたい。」

…嬉しいモノだなあ…好きな人に告られるって。もちろん私の答えは

「ありがとう。…大好き。私の彼氏…」

そうやって私たちは生きるのだ。