そして屋上から出て行こうとすると…

「待ちなさいよ!」

と腕を掴まれた。振り払おうとするも無駄な事だった。

「あ、あの音声テープを渡しなさいよ!
渡してくれないのなら…!」

莉緒の手によって私は首を絞められた。
苦しくて…苦しくて…
誰か助けて。そう思っているだけの私。

「おい!莉緒!花音に何しやがる!」

「た……く!」

「花音!大丈夫か?」

莉緒から離してくれた拓。
私は辛くて座り込んだ。
その私を見て莉緒は

「わ、私は悪くない!悪いの花音!秋斗を取ろうとした花音が悪いの!」