信じられない…。莉緒が…。
私の家族を…壊した女。
……許せない。

すると父は申し訳無さそうにテーブルの上に誰かの携帯を置いた。
これは…父の携帯…黄緑のスマホは父のだ。すると父は

「音声ファイルを開いてみろ」

何を企んでいるの?
そう思いながらも父の携帯を持ち音声ファイルを開く。
すると音声ファイルには2分のと30分の音声が入っていた。
最新の2分の音声を再生してみた。

       ピッ

“もしもし。どうかしましたか?”

“どうしたじゃないわよ!さっさとあの家族を殺しなさいよ!”

…莉緒の声だわ…今のは。

“こ、こっちにも…心の準備が…”

“さっさと消しなさい。あんなにお金をあげたんだから。断るのは無しよ?”

“で、ですが…”

“あ、勿論…麻実はちゃんと消しなさいよ?”

プツッ

確か…あそこの家族は…お金持ち…。でもこんな事は許されることじゃない。
すると父は

「この携帯をお前に預ける。」

「え…?」

「私の最後のお願いだ。あの女に…現実を見させてあげてくれ。」

「分かったわ。ありがとう。

さようなら。私のお父さん。」