---------帰り道--------

まあ…秋斗とは…他愛の無い話で盛り上がり…
とうとう秋斗が言ってきた。

「昔…花音さんに凄く似ている人がいたんですよ。」

「麻実の事ですか…？」

まあ…他人の様な言い方しているけれど本人ですよ。
まあ気付くはずもないけれど。
私は立ち止まり俯く。もちろん、これも演技。
立ち止まった私の事を心配していた秋斗。

「知っていたんですか…お知り合いだったんですか。」

「ええ。麻実は私の親友でした。」

えっ…！と驚く秋斗。
まあ驚くでしょうね。顔も似ているのに、その人と親友なんて。
私は泣く。復讐の為に泣く。

「麻実…可哀想…誰に突き落とされたの…？近くに助けを求められる人はいなかったの？」

「花音さん…」

私の頭を撫でてくる。汚らわしい。やめてよ。触らないで。
そう思っても口に出したら今までの事は全て水の泡となってしまう。
…何があっても…笑顔で…