---------次の日----------

俺は9時30分からずっとカフェでコーヒーを飲みながら麻実の父親が来るのを待っていた。
麻実の父が来たのは10時過ぎ。
席に座って俺の顔を見てニコッとしている。
だが もうすぐその笑みは消えるだろう。

「麻実が会いたがってますよ。実の父だから…と」

「そうか。今度会いに行くとしよう。」

さて…本題に入りますか。
どんな顔するんだろうか。楽しみ。

「麻実の家族は、あなた以外殺されかけましたね。」

「ああ。私は運が良いんだろうな。」

「おや?貴方がいつも付けていたブレスレットは?1年前までは付けていましたよね?」

「…!」

俺は次々と鎌をかけていく。そして麻希から渡された血まみれのブレスレットを
袋に入れたままテーブルに置く。

「貴方ですよね。」

「…」


「貴方が麻実達を殺そうとした。違いますか?」