…そうだ。私は刺されたんだった。後ろから…。犯人は誰なの…。

辺りを見ると 遠くからでも見やすいカレンダーが壁に掛かっていた。

今は何月何日なんだろう。
と思って見ると 何月どころか年が変わっていた。
って事は…私…1年も眠っていたんだ。
全く記憶が無い。そんなに眠っていたなんて信じられない。
カレンダーを見ていた私に秋斗は

「…麻実。犯人分からないのか?俺…そんな奴…殴ってやるのに。」

秋斗が言うと本気に聞こえちゃう…!
私は目をつむって あの時の事を思い出そうとする。だけど…思い出したのは母と妹が倒れていた あの驚くべき光景。
それだけで…犯人は見ていない。

「ねえ。秋斗。いつもアンタに助けてもらってるね。ありがと。私の幼馴染で」

「…どうした?頭でも打ったか?」

私も不思議な感じだった。
でも言いたかったの。

…ありがとう。って…