しん———————————


ちょっと先の階段から見上げてくる目が捨てられた子犬みたい。


どうして私悪者みたいな気になってるんだろう。


沈黙がさっきより長く感じた。


「……そっか!」


「……え?」


「覚えてないなら仕方ないよ!気にしないで」


ぱっと顔をあげて本田君を見ると、いつもの陽気な笑顔で……


私は心のもやもやを抱えながら頷く事しかできなかった。