幼い頃……
といっても今から5年前、小学5年生の時の話。



泣きながら廊下を走る。


通りすぎる人の驚いた顔を横目に屋上までの階段を一気に駆け上がる。


「立ち入り禁止」と書かれた看板に繋がれた鎖を跨ぎ埃まみれの階段を上りきる。


屋上は施錠されてて入れない。


だからいつも一人になりたいときは決まって屋上に繋がるドアの前に蹲ってた。


今もそう。


掃除の時間に起きた出来事がきっかけだった。