side 梓

なんだか外が騒がしいような…。

「ねぇ霜月君」
「ん⁇」
「なんか、聞こえない⁇」

誰かの声が…。

「…なんか…聞こえるな…」
「…」
「ちょっくら見に行くか」
「えっ」
「来いよ。梓っち」
「あっ、うん‼︎」

私は霜月君に引っ張られながら行く。

「なんか下の方から聞こえんぞ」
「んー…」

なにやってんだか。

「ほら、あそこ…」

霜月君が遠くを指差す。

「あれって…」

私は目を細める。

明らかに…

「京君⁇」

だった。