side 京
「あのさ、悪いんだけど一ノ瀬、俺人待たせてんだよね…」
早く戻らねーとなのに。
「そんな事言わずにさ。てか当麻しらね⁇」
「霜月⁇」
「そ。あいつ全く部活来ねーんだよ」
「なんで俺に言うの。知らないし」
あ…いや。
確かあずに勉強教えてたな、一時期。
それでまさか部活行かなかったのか⁇
「なんでって、同じクラスでしょ⁇」
「だから」
「酷いねー王子様」
「もういい、俺行くから。さっさ部活行って来い」
一ノ瀬は相変わらず忙しそうだった。
ユニフォームを来て。
水筒を右手に持って。
背中には9番と言う数字。
一年のくせに9番か。
まぁあいつ、サッカーうまいしな。
「なぁ京‼︎」
「…ん、なに⁇」
俺は振り返る。
「京さ、サッカーとか興味ない⁇」
「え⁇」
「楽しいぜ⁇サッカー」
「…まぁ…お前見てたら分かるよ」
「そうか。サッカーやってみないか⁇」
一ノ瀬は少し笑って言う。
「…なんでだよ」
「京、昔サッカーやってたじゃん⁇」
そう。
一ノ瀬とは昔からの知り合い。
だからあずも知っているはず。
「いつの話だよ」
「なんであの時、止めたんだよ。エース捨てたんだぞ⁇」
「…今は、サッカーとかしてる暇俺にはない」
「なんだよそれ」
「いや、したって無駄じゃね⁇そんな夢叶うわけねーし」
「何かあったの⁇急に辞めるとか言って」
「いや、なにも⁇ただ、そろそろ現実みらねーとなって。多分あのままサッカーしてたら、ずっと今もハマりっぱなしだったと思う。そしたら全てにサッカー使ってしまって、周りなんてどうでもよくなる。だから辞めたんだ」
「でももったいないでしょ。あんなうまかったのに」
「そうか⁇お前にとってはラッキーだったんじゃねーの⁇俺がいなくなったからエースの座取れたじゃん」
「…そんなの満足しない。お前を抜かしたかった」
「…」
「だってさっ。俺の唯一のライバルはお前だったからさ。お前だけがいつも俺の上だったから」
「…ごめんな」
俺はそう言って教室に戻った。
「あのさ、悪いんだけど一ノ瀬、俺人待たせてんだよね…」
早く戻らねーとなのに。
「そんな事言わずにさ。てか当麻しらね⁇」
「霜月⁇」
「そ。あいつ全く部活来ねーんだよ」
「なんで俺に言うの。知らないし」
あ…いや。
確かあずに勉強教えてたな、一時期。
それでまさか部活行かなかったのか⁇
「なんでって、同じクラスでしょ⁇」
「だから」
「酷いねー王子様」
「もういい、俺行くから。さっさ部活行って来い」
一ノ瀬は相変わらず忙しそうだった。
ユニフォームを来て。
水筒を右手に持って。
背中には9番と言う数字。
一年のくせに9番か。
まぁあいつ、サッカーうまいしな。
「なぁ京‼︎」
「…ん、なに⁇」
俺は振り返る。
「京さ、サッカーとか興味ない⁇」
「え⁇」
「楽しいぜ⁇サッカー」
「…まぁ…お前見てたら分かるよ」
「そうか。サッカーやってみないか⁇」
一ノ瀬は少し笑って言う。
「…なんでだよ」
「京、昔サッカーやってたじゃん⁇」
そう。
一ノ瀬とは昔からの知り合い。
だからあずも知っているはず。
「いつの話だよ」
「なんであの時、止めたんだよ。エース捨てたんだぞ⁇」
「…今は、サッカーとかしてる暇俺にはない」
「なんだよそれ」
「いや、したって無駄じゃね⁇そんな夢叶うわけねーし」
「何かあったの⁇急に辞めるとか言って」
「いや、なにも⁇ただ、そろそろ現実みらねーとなって。多分あのままサッカーしてたら、ずっと今もハマりっぱなしだったと思う。そしたら全てにサッカー使ってしまって、周りなんてどうでもよくなる。だから辞めたんだ」
「でももったいないでしょ。あんなうまかったのに」
「そうか⁇お前にとってはラッキーだったんじゃねーの⁇俺がいなくなったからエースの座取れたじゃん」
「…そんなの満足しない。お前を抜かしたかった」
「…」
「だってさっ。俺の唯一のライバルはお前だったからさ。お前だけがいつも俺の上だったから」
「…ごめんな」
俺はそう言って教室に戻った。