放課後。

「部活頑張ってねー、梨花ちゃんっ」
「うん、ありがとう」

梨花ちゃんはそう言って鞄をからい、教室を出た。

「じゃあな、梓っち」
「うっ、うん‼︎バイバイっ‼︎」

霜月君も教室を出て行く。

あー、人がいなくなっちゃったな。

残るはこの人、京君だけ。

「…あ、あず」
「うん⁇」
「俺トイレ行って来るけど…」
「あっ、じゃあここで待ってるよ」

私は京君に微笑む。

「そっか。分かった」

京君は少し笑って教室を出た。

「はぁ…」

どうやって聞けばいいんだろ。

全く分かんないや。

またため息をしようと思ったら

「水樹、梓ちゃんだよねっ」
「え⁇」

振り向けば、そこにはあの女の子が立っていた。

「ちょっと、お話しよっ」

…。


なんなの…。