side 京

朝7時。

俺はあずの部屋へ。

「あず、起きろ」
「んー…お母さん…あとちょっとー」

こいつ…寝ぼけてやがる。

「だーれがお前の母さんだよ」
「…なっ‼︎⁇きょっ、京君‼︎⁇」
「俺だけど」

母さんじゃなくて悪かったな。

「な、んで…」
「お前に話したいことがあったから」
「…話したいこと⁇」
「…昨日はごめんな。酷いこと言って。それで泣いたんだろ⁇」
「…がうよ」
「ん⁇」
「うんうん、なんでも。私もごめんね」
「いや、悪いのは俺だしな。霜月の事ごめんな。好きなの⁇」
「え⁇霜月君⁇」
「あぁ」
「私が⁇」
「他に誰がいんの」

あずの好きなやつなら、仕方ないな。

受け入れよう。

「違うよ⁇霜月君は、好きじゃない」

…。

「え⁇」

好きじゃない⁇

「うん」
「じゃあなんで最近…」
「別に⁇ただ勉強教えてもらってただけだし。なにもないよ⁇」
「そう、なんだ。てっきり好きなんじゃないかと」

違うのか。

俺、なに安心してんだろ。

「そんなわけないじゃん。だから今日から一緒に学校行って一緒にまた、帰ろう⁇」

なんだ。

そうだったんだ。

「いいよ」

俺はあずにそう微笑んだ。