公園に着き、ベンチに座ると、足を揺らしながら雅を待った。

「だ~れだ!」


暖かい"何か"が私の頬に触れ、後に誰かがいる。こんな可愛いこと・・・

雅しかしないって分かってんのに・・・


「雅でしょ!ってか声で分かるよ~っ!」


えへへっと笑い、私にブラックコーヒーを差し出す。

雅は私の事をよく分かってくれている。私がブラックしか飲めないことも。


前、『そんなに苦いの飲めないよ!未羽ちゃん凄いっ!』と褒められて爆笑したのを覚えてる。


中身まで女の子みたいだから。


「やっぱ、ミルクティー?」

雅の手にはしっかりとミルクティーが握られている。


「うんっ!甘いの大好きだからっ!」


笑窪を作って私に笑顔を振りまいた。


その笑顔を独り占めしたいのってやっぱり、欲張り?わがまま?私・・・よく分からないよ。